「ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書)」

 正直、読んでもあまり理解できなかった。これは、筆者脳内に存在する用語とその意味を、自分が共有出来ていないことが問題なんでしょうね。活字としては追えるけど、意味していることがちっとも理解できない。それと、これ以外の著者の書籍を読んだことが無いので比較できないのですが、この人はいつもこういった文体というか、表現方法なんですかね。なんかわざと難しい言い回しをして、わかりにくくしているという印象を、終始受けました。


 内容に関しては、あまり理解できていないので、語れることは少ないですが、「第2章 作品論」で書かれている内容は、そこそこ楽しく読めました。
 簡単に言うと、読解には以下のように二つの方法がある。

 自然主義的読解とは、作品に書かれている内容そのものに着目して、その作品を読んでいく方法。それに対して環境分析的読解とは、裏読み・深読みし、作品の外の要素にも目を向け、それらもふまえた形で読んでいく方法。「第2章 作品論」では、環境分析的読解という視点で、「All You Need Is Kill」「ONE」「Ever17」「ひぐらしの鳴く頃に」を取り上げています。
 自然主義的読解とか環境分析的読解ということを、常に意識して物語を読む必要はないですが、時にはそういった視点で物語を読んでみるのも、作品の楽しみ方としてはアリだと思いました。(ただ、これらの読解方法は、ライトノベルとか美少女ゲームとかあまり関係ない気がするんですがね・・・)