「「今のBRICs」がわかる本―“世界のこれから”は、この4カ国が握っている! (知的生きかた文庫)」

 BRICsが、今後の経済発展が期待される国名の頭文字を取ったものというのは知っていましたが、それ以上のことについて詳しく知りませんでした。この本では、筆者の現地取材を交えて、BRICsの内側というものを非常に分かりやすく解説しています。


 自分にとって、この本でもっとも興味深かったのは、インドでした。
 筆者は、インドの経済発展に対して、懐疑的な見方をしています。一般的にインドというと、ITというイメージが強いですがが、それが必ずしも正しくないということを書いています。また、未だ強く残る身分制度など、数字だけ見ていては気づかない問題がそこにあることが分かり、大変面白かったです。
 ただ、問題があるからといって、インドを過小評価すべきでは無いでしょうし、今後どのように変わっていくかも分かりませんので、良くも悪くも要注目ではあります。

評価:4点(5点満点)